太陽光発電の自由研究|光源からの距離で電圧はどう変わる?【小学3・4年生】
「太陽光発電を自由研究にしたいけれど、どんな実験をすればよいの?」
「小学3・4年生でも、結果が分かりやすい実験はできる?」
このように迷ったときは、太陽電池(ソーラーパネル)にデスクライトを近づけたり離したりして、電圧がどう変わるかを調べてみる実験はいかがでしょうか。
変える条件を距離だけに絞るため、結果を比べやすく、表やグラフにもまとめやすい実験です。
そこで今回は、この実験でどのような違いが出るのかを確かめるため、「電脳サーキット® クリーンエネルギー」を実際に組み立てました。
デスクライトと太陽電池の距離を変えながら、発生する電圧を測定しています。
この記事では、実際に行った実験をもとに、準備するもの、回路の組み立て方、測定手順、結果のまとめ方を紹介します。
小学3・4年生が自由研究へ取り入れるときの考察のヒントもまとめました。
小学3・4年生の太陽光発電自由研究|光との距離を比べよう

太陽光発電を自由研究にするなら、太陽電池に当てる光の条件を一つだけ変え、結果を比べる方法がおすすめです。
今回は、光源と太陽電池の距離だけを変える実験を行ってみました。回路やライトの明るさなど、ほかの条件はできるだけ同じにします。
小学3年生は「違いを見つけて比べる」、小学4年生は「条件をそろえて理由を考える」という形で取り組めます。
| 項目 | 今回の内容 |
|---|---|
| 対象 | 小学3・4年生を想定 |
| 難易度 | ふつう |
| 調べること | 光源との距離でM6※の表示値がどう変わるか |
| 変える条件 | 光源と太陽電池の距離 |
| 保護者の手助け | M6※の設定、距離の測り方、器具を安定させる工夫 |
| 記録方法 | 表、写真、必要に応じて棒グラフ |
※M6メーターは、電圧や電流を測るための付属パーツです。
今回の回路では5V側に設定し、太陽電池が発生する電圧を測ります。
取扱説明書によると、ピボットスタンド内部の抵抗器の影響により、実際の電圧はM6に表示された値の2倍です。
今回調べること
まずは、今回の実験で何を調べるのかを決めましょう。
光源と太陽電池の距離が離れると、M6メーターの表示値はどう変わるのだろう?
実験前に、まず予想してみましょう。
・光源からの距離によって、電圧は変わるだろうか?
・10cmほどの小さな距離の違いでも、電圧に変化は見られるだろうか?
・距離を同じ幅ずつ変えると、電圧も同じように変化するだろうか?
予想が実際の結果と違っていても、失敗ではありません。予想と結果の違いも、自由研究で考える材料になります。
外光の影響が少ない場所で実験する
今回の実験では、光源との距離以外の条件をそろえるため、デスクライトを消したときに、付属メーターが0を示す環境を選びました。
筆者が昼間に試した日は天気がよく、デスクライトを点灯していない状態でも、窓から入る光に反応してメーターの針が動きました。
曇りの日や日当たりの少ない部屋では、メーターが0を示すことも考えられます。まずはデスクライトを消した状態で確認してください。
0にならない場合は、カーテンを閉める、窓から離れた場所へ移動するなど、外光の影響を受けにくい場所を探します。夜は太陽光が入らないため、この条件をそろえやすくなります。
今回は夜に実験を行っています。太陽光発電の自由研究ですが、ここでは太陽電池に届く光の強さとメーターの値の変化を比べやすくするために、人工の光を使っています。
実験に必要なものと、そろえる条件
用意するもの
・電脳サーキット クリーンエネルギー
・取扱説明書
・デスクライト
・巻き尺または定規
・記録用紙と筆記用具
・写真を撮るスマートフォンやカメラ
・必要に応じて、高さを調整するための本など
今回の検証では、当社の蛍光灯型デスクライト「ジェントライト D0007-1」を使用しました。
変える条件と、変えない条件
比較実験では、調べたい条件だけを変えることが大切です。
| 変える条件 | 変えない条件 |
|---|---|
| 光源と太陽電池の距離 | 使用するデスクライト |
| 10・20・30・40cm | ライトの明るさ |
| ライトの色温度 | |
| 太陽電池の向き | |
| 回路のつなぎ方 | |
| 部屋の照明条件 |


巻き尺の0cmをデスクライトのセードの端に合わせて固定しました。回路を同じ場所に置き、主にセードを上下させて距離を変えています。
10cmではセードをそれ以上下げられなかったため、回路の下に本を置いて高さを調整しました。
ライトの形によっては、セードではなく回路を動かすほうが測りやすい場合もあります。どちらを動かす場合でも、距離を測る基準点を毎回同じにすることが大切です。
取扱説明書を見ながら電圧測定回路を組み立てる
回路は、取扱説明書の「プロジェクト4 太陽光(ソーラー)発電 その1」を見ながら組み立てます。
今回の回路では、B7太陽電池に対してM6メーターを並列につなぎ、5V側で表示を確認します。

パーツの重ね順とスナップワイヤーに注意する
組み立てで迷いやすいのは、次の3点です。
・パーツの重ね順
・スナップワイヤーをはめる位置
・ピボットスタンドの立体的な組み立て
電脳サーキットでは、取扱説明書の回路図に、パーツを置く高さを示す番号が書かれています。
番号を見ずにパーツを重ねると、後から取り付けるスナップワイヤーの高さが合わず、スナップがはまらないことがあります。
うまくつながらないときは、力を入れて押す前に、重ね順と番号を確認しましょう。
ピボットスタンドは平らに置くのではなく、取扱説明書の写真を見ながら立体的に組み立てます。
M6は5Vの位置までスライドする
M6には2か所の測定位置があります。今回の回路では、切り替えスイッチを5V側へ合わせます。
スイッチは途中で止めず、カチカチと2段階動かして端までスライドさせます。
小学3・4年生が一人で組み立てる場合でも、M6の設定は、保護者と一緒に次の2か所を確認すると間違いを防ぎやすくなります。
光源との距離を10cmずつ変えて測定する

測定は、デスクライトを消したときの値を確認してから始めます。
その後、40cmから測定し、30cm、20cm、10cmの順に光源へ近づけながら、それぞれ3回ずつ測定します。
実験の手順
- 回路を組み立て、M6を5V側に合わせる
- デスクライトの明るさや向きを決める
- デスクライトと太陽電池の間に巻き尺(定規)をセットする
- デスクライトを消した状態でM6の値を確認する
- 光源と太陽電池の距離を40cmにする
- デスクライトを点灯し、M6の表示値を記録する
- 同じ距離で3回測定する
- 30cm、20cm、10cmでも同じように測定する
今回の検証では、天井照明が点灯していても、デスクライトを消した状態ではM6の表示は0でした。
測定中は、ライトの明るさ、太陽電池の向き、部屋の照明を変えません。
記録表(例)
| 距離 | 予想 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 気づいたこと |
|---|---|---|---|---|---|
| 10cm | |||||
| 20cm | |||||
| 30cm | |||||
| 40cm |
M6の針を読み取るときは、できるだけ正面から見ます。
斜めから見ると、針の位置が実際とは違って見えることがあります。写真も同じ角度から撮影すると、後から比べやすくなります。
実験結果|10cm遠ざけるごとに表示値が0.5ずつ下がった
筆者の検証では、光源から離れるほどM6の表示値が小さくなりました。


測定は夜間、天井照明を点灯した室内で行いました。ジェントライト D0007-1の明るさや向き、太陽電池の向きを固定し、セードの端から太陽電池までの距離だけを変えています。
セードを上下させながら、40cm、30cm、20cm、10cmの順に測定しました。各距離で3回ずつ確認しましたが、表示値にぶれは見られませんでした。
写真で記録する場合は、メーターをできるだけ正面から撮影すると、針の位置を比べやすくなります。
| 光源からの距離 | M6の表示値 | 測定回数 |
|---|---|---|
| 10cm | 3.0 | 3回 |
| 20cm | 2.5 | 3回 |
| 30cm | 2.0 | 3回 |
| 40cm | 1.5 | 3回 |
今回の条件では、光源から10cm離れるごとに、M6の表示値が0.5Vずつ下がりました。反対に見ると、光源へ10cm近づけるごとに、表示値が0.5Vずつ上がったことになります。
なお、取扱説明書には、今回使用したピボットスタンド内部の抵抗器の影響により、実際に発生している電圧は、M6に表示された値の2倍になると記載されています。
たとえば、M6が3.0Vを示した場合、実際に発生した電圧は約6.0Vです。
この結果から分かったこと
今回の実験では、光源からの距離を10cm、20cm、30cm、40cmと変えると、太陽電池が発生する電圧も変化しました。
取扱説明書では、太陽電池の向きや光源との角度、距離によって電圧が変化すると説明されています。
今回も、光源へ近づけたときほど電圧が高くなり、離すほど低くなる結果となりました。
わずか10cmの違いでも、メーターの値にはっきりした変化が見られたことが、筆者にとって意外な発見でした。
今回の実験から生まれた疑問は、次の自由研究へ広げられます。具体的な発展実験は、後半で紹介します。
自由研究としてのまとめ方

ここで紹介した測定例をヒントに、ぜひ自分でも実験してみてください。自分で立てた予想や実際の結果、気づいたことを加えると、その子ならではの自由研究になります。
基本の順番は、次のとおりです。
・研究のきっかけ
・調べたいこと
・実験前の予想
・用意したもの
・実験方法
・結果
・結果から考えたこと
・次に調べたいこと
小学3年生は、違いを見つけて比べる
小学3年生は、まず結果の違いを見つけることから始めます。
・一番大きな値になった距離はどこ?
・一番小さな値になった距離はどこ?
・距離が離れると、値は大きくなった? 小さくなった?
・予想と結果は同じだった?
表の数値を大きい順に並べたり、写真を距離順に貼ったりすると、結果の違いが分かりやすくなります。
小学4年生は、条件をそろえた理由も考える
小学4年生は、結果だけでなく、実験条件にも注目してみましょう。
・なぜライトの明るさを変えなかった?
・なぜ距離以外の条件をそろえた?
・3回測定した結果は同じだった?
・距離と表示値には、どのような関係がありそう?
・棒グラフにすると、どのような変化が見える?
考察を書くときは、まず実験で気づいたことや意外だったことを短く書き出してみましょう。そこから「なぜこの結果になったのか」「予想とどこが違ったのか」を考えると、自分の言葉でまとめやすくなります。
自由研究の基本的な進め方やまとめ方、電脳サーキットを使った他の実験例はこちらの記事でも紹介しています。
もっと調べてみよう|太陽光発電の実験アイデア

今回の実験が終わったら、次の疑問から一つを選んで試すこともできます。
ただし、複数の条件を一度に変えると、何が結果に影響したか分かりにくくなります。次の実験でも、変える条件は一つにしましょう。
太陽電池の向きで変わる?
太陽やライトに対して、太陽電池を正面、斜め、横向きにして比べます。
・どの向きで値が大きくなる?
・太陽やライトに向けた場合と、反対に向けた場合では違う?
パネルを覆う素材で変わる?
太陽電池全体を、光の通し方が異なる素材で覆って比べます。
・キッチンペーパー
・薄い紙
・厚紙
素材の厚さだけでなく、色や重ねる枚数を変えると、新しい疑問や実験のテーマへ広げられます。
太陽光と人工の光では違う?
同じ回路を、日当たりのよい場所とデスクライトの下で比べます。
屋外で実験するときは、太陽を直接見ないでください。時間帯や天気も記録しておきましょう。
晴れの日と薄曇りの日では違う?
別の日に同じ場所、同じ時刻で測定すると、天気による違いを調べられます。
結果を先に決めつけず、「晴れの日のほうが大きくなると思う」など、自分の予想を立ててから試してみましょう。
電脳サーキット クリーンエネルギーなら風力・水力にも広げられる
今回使用した「電脳サーキット® クリーンエネルギー」(メーカー推奨年齢:8歳以上)は、知育玩具名品館で取り扱っている、自然エネルギーと発電をテーマにした電気回路キットです。
この記事では太陽電池を使った実験に絞りましたが、太陽光だけでなく、風力、水力、手回しによる発電など、さまざまな実験に取り組めます。
太陽光発電で気づいたことをきっかけに、ほかの発電方法との違いを調べてみるのもよいでしょう。
はんだ付けは必要なく、パーツのスナップをパチパチとつなげて回路を作れます。
今回の太陽光発電実験から、風力や水力など、ほかのエネルギーにも興味が広がったら、商品に収録されている実験内容もチェックしてみてください。
⇒電脳サーキット クリーンエネルギーについて詳しくはこちらから
まとめ|気づいたことから、自分らしい自由研究へ広げよう

太陽光発電の自由研究では、太陽電池に当てる光の条件を一つだけ変え、電圧の違いを比べる方法があります。
今回のように、光源との距離を一定の間隔で変え、ほかの条件をできるだけそろえて測定すると、結果の違いが見つけやすくなります。
測った数値を表やグラフにすると、変化の様子もひと目で分かります。
・実験を始める前に、結果を予想する
・変える条件を一つ決める
・ほかの条件をできるだけそろえる
・測定した結果を記録して比べる
・意外だったことや、新しく気になったことを考える
実際に試してみると、「ライトの種類を変えたらどうなる?」「太陽電池の向きを変えたら?」「晴れの日と曇りの日では違う?」と、次の疑問が次々に浮かんでくるかもしれません。
予想どおりの結果でも、思っていたものと違う結果でも、そこから新しい発見が生まれます。まずは気になったことを一つ選び、自分の手で確かめてみましょう。
メーターの針がどう動くのか、楽しみながら観察してみてください。小さな「どうして?」を追いかけることが、その子ならではの自由研究につながります。


