2026.10.16 COLUMN
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小学生が飽きないおもちゃは?長く遊びやすい特徴を「遊び方」から考える

さまざまなおもちゃに囲まれて遊ぶ子ども

「せっかく買ったのに、もう遊ばないの?」――小学生のおもちゃ選びでは、そんなこともありますよね。

どんな子でも絶対に飽きないおもちゃはありません。 ただ、長く遊びやすいものには、子ども自身が遊び方を変えたり、次の楽しみ方へ広げたりできる特徴があります。

この記事では、英語圏の幼児教育や遊び研究で使われるオープンエンドな遊び(open-ended play)やルースパーツ遊び(loose parts play) の考え方も参考にしながら、小学生が飽きにくく、長く遊びやすいおもちゃを選ぶときのポイントを分かりやすく紹介します。

「人気だから」「対象年齢が広いから」だけではなく、その子に合う遊び方か、遊びを広げられる余地があるかという視点から見ていきましょう。

「絶対に飽きないおもちゃ」はない

子どものおもちゃを選ぶとき、「対象年齢が広いから長く使えそう」「人気商品だからよく遊びそう」と考えがちです。ですが、対象年齢や人気だけでは、その子がどれくらい遊び続けるかまでは分かりません。

これまでに買ったおもちゃやゲームを思い浮かべてみてください。

大人から見ると「いろいろできて楽しそう」と思ったのに、数日で遊ばなくなってしまった。反対に、単純に見えるものを、なぜか何度も繰り返し楽しんでいる。そんな経験はないでしょうか。

長く遊べるかを考えるなら、「最初に何ができるか」だけでなく、「その次にどんな遊びができるか」まで見ておくことが一つのヒントになります。

その考え方を理解するうえで参考になるのが、海外でも使われているオープンエンドな遊び(open-ended play)という考え方です。

遊び方や完成形が決まっていない「オープンエンドな遊び」

パズルで遊ぶ親子

オープンエンドな遊び(open-ended play)は、英語圏の幼児教育や遊び研究で使われる言葉の一つです。あらかじめ正解や完成形、細かな遊び方が決められておらず、子ども自身が遊びを広げていけるものを指します。

たとえば、ブロックを「好きなものを作っていい」と自由に組み立てる遊びは、オープンエンドな遊びの分かりやすい例です。家を作っても、乗り物を作っても、道やコースに見立てても構いません。

一方、ジグソーパズルのように、完成形やゴールがはっきり決まっている遊びもあります。こうした遊びは、英語では closed-ended play(クローズドエンドな遊び) や structured play(構造化された遊び) と対比して説明されることがあります。

つまり、
・ブロックを自由に組み立てる → 完成形が一つではない
・ジグソーパズルを完成させる → ゴールが明確
という違いです。

ゴールが決まった遊びとオープンエンドな遊びの違いを、パズルと自由なブロック遊びで比較した図解

ただし、これは「ブロックの方が優れている」「パズルは長く遊べない」ということではありません。ゴールが明確な遊びの方が取り組みやすい子もいます。

また、同じブロックでも、見本どおりに完成させる課題なら、より構造化された遊びに近くなります。反対に、決まった使い方がある道具でも、子ども自身がルールや使い方を変えれば、遊びの幅が広がることがあります。

身近な例では、トランプもそうです。ババ抜きや神経衰弱にはそれぞれルールがありますが、同じカードでさまざまなゲームを選んだり、新しいルールを加えたりできます。

長く遊びやすさを考えるときは、おもちゃの種類だけでなく、どこまで遊び方を変えられるかを見ることも一つのヒントになります。

参考: Eindhoven University of Technology(アイントホーフェン工科大学)|de Valk, Bekker, Eggen「Drawing up the rules: encouraging children’s rule creation in interactive open-ended play」

箱や布も遊び道具になる|ルースパーツ遊びという考え方

段ボールを使って遊び方を工夫する子ども

loose parts play(ルースパーツ遊び)は、英語圏の幼児教育や保育、遊び研究でも使われている考え方です。

ルースパーツとは、決まった用途だけに使うのではなく、動かしたり、組み合わせたり、別のものに見立てたりできる素材のことです。

家庭なら、たとえば、

・空き箱
・布
・紙筒
・木片
・ひも
・安全に扱える自然素材

などが考えられます。

同じ箱でも、今日は家になり、別の日にはお店になり、その次には乗り物になるかもしれません。布を屋根にしたり、地面に敷いて道や川に見立てたりすることもできます。

ここで大切なのは、「これを使って何をするか」が最初から一つに決まっていないことです。

子ども自身が、
「これは何にしよう?」
「これとこれを組み合わせたら?」
「昨日とは違うものにしてみよう」と、遊び方そのものを変えられます。

同じ素材でも、そのときの発想によって違う遊びへ広げられることが、ルースパーツ遊びの特徴です。

※身近な素材を遊びに使う場合は、誤飲できる大きさのもの、先の尖ったもの、割れやすい素材、長いひもなどに注意し、年齢や家庭環境に合わせて安全を確認してください。

ミニコラム|ルースパーツはどこから生まれた考え方?

「ルースパーツ」という考え方は、建築家Simon Nicholsonが1971年に発表した「The Theory of Loose Parts」にさかのぼります。その後、幼児教育や保育、遊びの分野でも広く使われるようになりました。

現在では、子どもが素材を自由に組み合わせたり見立てたりする遊びとして紹介され、創造性や問題解決などとの関連を示す研究もあります。

一方で、研究対象や方法にはばらつきがあり、結果も一様ではありません。素材の使い方を子ども自身で考え、遊びを変化させられる点に特徴がある遊びと考えると分かりやすいでしょう。

「自由に遊べる」だけで選ばない|その子に合うことが長く遊ぶ第一歩

オープンエンドな遊びやルースパーツ遊びを見ると、「自由に遊べるものの方が長く楽しめそう」と感じるかもしれません。

ただ、自由度が高いおもちゃが、すべての子に合うわけではありません。自由に何かを作ったり、自分で遊び方を考えたりするのが楽しい子もいます。

一方で、
・見本があると始めやすい
・やることが決まっている方が取り組みやすい
・ルールのあるゲームが好き
・一つずつ課題をクリアするのが楽しい
という子もいます。

オープンエンドな遊びは、「より優れた遊び方」ではなく、遊び方の一つのタイプです。

だからこそ、おもちゃを選ぶときに最初に見たいのは、自由度の高さではなく、その子がどんな遊び方なら楽しみやすいかです。

たとえば、自由にブロックを組むのが好きな子もいれば、完成見本を見ながら作る方が夢中になれる子もいます。パズルのようにゴールが決まった遊びを、何度も繰り返したくなる子もいるでしょう。

その子が自然に手を伸ばしたくなる遊びであること。
これが、結果として長く遊ぶための土台になります。

※小学校低学年のおもちゃを具体的に選びたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

小学生が長く遊びやすいおもちゃを選ぶ4つのポイント

トランプで一人で遊ぶ子ども

では、実際におもちゃを選ぶときは、何を見ればよいのでしょうか。ここまで紹介したオープンエンドな遊びやルースパーツ遊びの考え方も踏まえると、ポイントは次の4つです。

1.まず「今、何に夢中になっているか」を見る

長く遊べるかを考える前に、まず確認したいのが子ども自身の興味です。

工作が好き、何かを集めるのが好き、勝負するのが好き、仕組みを試すのが好きなど、普段の遊びにはその子が楽しみやすい要素が表れています。

「長く使えそうだから」だけで選ぶのではなく、まず今の興味とつながっているかを見てみましょう。

2.その子が取り組みやすい遊び方かを見る

自由に考える方が楽しめるのか、見本や課題があった方が取り組みやすいのか。ルールのある遊びが好きなのか。
同じ年齢でも違います。

商品を選ぶときは、対象年齢だけでなく、普段どんな遊び方なら自然に始めているかもヒントになります。

3.慣れたあとにも「次の遊び」があるかを見る

最初の遊び方だけでなく、慣れたあとに何ができるかも確認します。

組み合わせを変えられる、難易度を上げられる、別のルールで遊べる、自分で新しい目標を作れるなど、遊び方を変えられる余地があると、同じものでも違う楽しみ方ができます。

ここが、オープンエンドな遊びやルースパーツ遊びから得られる大きなヒントです。

4.親が考える「長く使える」と、子どもの「また遊びたい」を分けて考える

「対象年齢が広い」「機能がたくさんある」「高学年まで使える」という条件は、大人にとっては長く使えそうに見えます。

でも、子どもにとって大切なのはまた遊びたくなるかどうかです。機能の多さだけでなく、「この子なら、次はどう遊びそうかな?」と想像してみると、その子に合うものを選びやすくなります。

選ぶときの4つの視点

選ぶポイント確認したいこと
今の興味今、夢中になっていることとつながっているか
取り組みやすさ自由型・見本型・ルール型など、楽しみやすい遊び方か
遊びの広がり慣れたあとにも別の遊び方や挑戦があるか
「また遊びたい」機能の多さではなく、次の遊びを想像できるか
具体的なおもちゃを探したい方へ

ここでは「長く遊びやすいか」を見極めるポイントを紹介しました。具体的なおもちゃや知育玩具を探したい方は、年齢や今の興味に合わせた選び方も参考にしてください。

よくある質問|「飽きにくいおもちゃ」選びの疑問

疑問イメージ

Q:買ったおもちゃにすぐ飽きたら、選び方の失敗ですか?

必ずしも失敗ではありません。子どもの興味は変わりますし、しばらくしてから再び遊び始めることもあります。
「どこまでは楽しんでいたか」「何が合わなかったか」を、次のおもちゃ選びの参考にしてみてください。

Q:オープンエンドなおもちゃなら、飽きにくいですか?

必ずしもそうとは限りません。自由に工夫する遊びが好きな子もいれば、ルールやゴールが決まっている方が取り組みやすい子もいます。
自由度の高さだけでなく、その子が自然に遊び始めやすいかも見て選ぶことが大切です。

Q:長く遊べるおもちゃは、対象年齢が広いものを選べばよいですか?

対象年齢の広さだけでは判断できません。今の興味に合い、慣れたあとにも遊び方を変えたり、次の挑戦へ進めたりできるかを見るとよいでしょう。
対象年齢は、安全性や遊びやすさを確認するための大切な目安として考えてください。

Q:「遊び方が多いおもちゃ」と「オープンエンドなおもちゃ」は同じですか?

同じとは限りません。用意された遊び方が多いものと、子ども自身が新しい遊び方やルールを考えられるものでは、自由度の性質が異なります。
「何種類遊べるか」だけでなく、決められた遊び方の外へ広げられるかも一つの見方です。

まとめ|小学生が長く遊べるおもちゃは「その子に合うか」で選ぼう

まとめイメージ

「せっかく買ったのに、すぐ遊ばなくなってしまった」という経験があると、次はできるだけ飽きにくいおもちゃを選びたいと思いますよね。

小学生が長く遊びやすいおもちゃを選ぶときは、対象年齢の広さや機能の多さだけでなく、その子が取り組みやすい遊び方か、慣れたあとに遊びを広げられるかを見ることが大切です。

オープンエンドな遊び(open-ended play)やルースパーツ遊び(loose parts play)の考え方からも、同じものを使って遊び方を変えたり、自分なりの工夫を加えたりできることが、長く楽しむための一つのヒントになります。

ただし、自由度が高いほどよいわけではありません。見本やルール、ゴールがある方が楽しみやすい子もいます。

おもちゃを選ぶときは、「この子はどんな遊び方なら楽しみやすい?」「慣れたあと、次にどんな遊びができそう?」と考えてみてください。

その子に合う遊び方と、遊びを広げられる余地の両方を見ることが、小学生の「飽きにくいおもちゃ」選びのヒントになります。

科学や電気の仕組みに興味がある子には、こんな選択肢も

電気のつながりや仕組みを「実際に組んで試してみたい」という子には、電脳サーキットシリーズも選択肢の一つです。

基本的な回路に親しめるセットから、光、家庭で使われる電気、自然エネルギー、電気で動く機器の仕組みを模型で再現できるセットまであり、子どもの興味に合わせて選べます。

「次はどんなことを試してみたい?」と遊びを広げやすいテーマを選ぶという、今回紹介した考え方にもつながります。

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