モンテッソーリの声かけとは?子どもの「自分でできた」を育てる親の関わり方
モンテッソーリの声かけというと、特別な言い回しや難しいルールがあるように感じるかもしれません。
けれど、家庭で大切にしたいことはとてもシンプルです。
親が先回りして答えを教えるのではなく、子どもが自分で考え、気づき、「できた」と感じられるように支えること。
それが、モンテッソーリ的な関わり方の基本です。
いざ実践しようとすると、子どもがうまくできずに止まったときや、途中で飽きてしまったとき、どこまで手伝えばよいか、どんな声かけをするべきか迷うこともあるでしょう。
この記事では、そんな場面で取り入れやすいモンテッソーリ流声かけや関わり方を、具体例を交えながら紹介します。
この記事の目次
そもそもモンテッソーリ的な関わり方とは?

モンテッソーリ教育の考え方を表す言葉として、よく知られているのが「ひとりでできるように、手伝ってください(Help me to do it myself.)という言葉です。
この考え方を家庭に置き換えると、親の役割は、先回りして答えを教えることではなく、子どもが自分でできるように支えることだと言えます。
たとえば、子どもが困っているときに、すぐに「そこ違うよ」と言ったり、代わりに完成させてしまったりすると、その場では早く進むかもしれません。
でもそれでは、子どもが自分で考えたり、試したり、気づいたりする機会を狭めてしまいます。
反対に、少し待って見守ること、必要なときだけそっと手を貸すこと、言葉で説明しすぎず見せること。
そうした関わり方が、子どもの「自分でやってみたい」という気持ちを育てます。
また、知育玩具を探していると、「モンテッソーリ」という言葉を見かける機会は少なくありません。
ただ、モンテッソーリで大切なのは、専用の教具をそろえることだけではなく、子どもが「自分でできる」ように環境を整え、周りの大人が関わることです。
つまり、専用の教具でなくても、子どもが自分で考え、試し、気づける遊びであれば、モンテッソーリの考え方を活かした関わり方は実践できます。
※モンテッソーリ教育そのものの考え方や、家庭での取り入れ方を基礎から知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
まず大事にしたい3つの関わり方

モンテッソーリ的な関わり方というと、特別な教え方が必要に思えるかもしれません。
けれど、家庭で意識したいことはそれほど難しくありません。
ここでは、日々の遊びや学びの中で取り入れやすい、基本の関わり方を3つに絞って紹介します。
1.すぐ直さず、まず観察する
子どもが止まっているように見えても、実は頭の中ではしっかり考えていることがあります。
説明書を見ているのか、並べ方を見比べているのか、それとも少し迷っているだけなのか。
まずは様子を見ることが大切です。
親がすぐに口を出すより、少し待つことで、子どもが自分で気づけることも少なくありません。
「困っていそうだからすぐ助ける」のではなく、本当に助けが必要かを見てから動く。
それだけでも関わり方は大きく変わります。
2.説明しすぎず、必要なときだけ短く示す
うまくいかないときほど、大人はつい言葉で説明したくなります。
でも、言葉が多すぎると、子どもは「聞くこと」で頭がいっぱいになってしまい、自分で考えたり、試したりしにくくなってしまいます。
そんなときは、長く説明するより、難しかった部分だけをゆっくり見せるほうが伝わりやすいことがあります。
「ここを見てごらん」と一言添えるくらいで十分なことも多いです。
大切なのは、親が前に出すぎないことです。
あくまで主役は子ども。
親は、その一歩を支える立場にとどまるほうが、子どもは自分で取り組みやすくなります。
3.結果だけでなく、取り組み方を見る
完成したときに「すごいね」と声をかけるのは自然なことです。
ただ、それだけだと、子どもは「できた結果」だけを気にするようになることがあります。
それよりも、
「最後までよく見ていたね」
「うまくいくまで何回も試していたね」
「自分でここまでつなげたね」
といったように、取り組み方に目を向けた声かけのほうが、子どもの中に残りやすくなります。
できた・できないだけではなく、どう向き合ったかを見ること。
それが、「またやってみよう」という気持ちにつながります。
場面別|電脳サーキット®で使える声かけ例

ランプがつかない・つなぎ方が違うとき
ランプがつかないと、つい「そこ違うよ」と言いたくなります。
でも、ここですぐ答えを教えてしまうと、子どもが自分で見直す機会を逃してしまいます。
【おすすめの声かけ】
「つかないね。もう一回見てみようか」
「最初から順番に見てみる?」
「このあたりをゆっくり見てみようか」
「ママもここだけやってみるね」
【ポイント】
正解を言うのではなく、見直すヒントを伝えることです。
それでも難しそうなら、親が横でゆっくり作って見せます。
そのときも、「ここが間違い」ではなく、静かに示すくらいで十分です。
途中で飽きて別のおもちゃへ行ったとき
子どもが途中で他のおもちゃに移ることは、珍しくありません。
そんなときに「最後までやりなさい」と強く戻そうとすると、電脳サーキット®そのものに苦手意識がついてしまうこともあります。
おすすめなのは、いったん区切りをつけやすくする声掛けです。
【おすすめの声かけ】
「ここまでやったね」
「続きはまたあとでもいいよ」
「いったん片付けて、またやりたくなったら出そうか」
「今日はここまでにする?」
【ポイント】
無理に引き戻すより、また始めやすい形にして終わるほうが、次につながりやすくなります。
もし後でまた興味を持ってほしいときは、親が静かにパーツを整えたり、途中の回路をゆっくり確認したりするだけでも十分です。
そうした親の姿を見て、子どもが自分から「またやってみようかな」と思うきっかけになることもあります。
うまくできず、イライラしているとき
組み立てが思うように進まないと、子どもがイライラしたり、焦ったりすることがあります。
そんなときに「そんなことで怒らないの」と言うと、気持ちの行き場がなくなってしまいます。
まずは、今の気持ちを受け止めることが大切です。
【おすすめの声かけ】
「うまくいかないと悔しいね」
「難しいところまで来たね」
「ここまで自分でつないだね」
「ちょっと休んで、また見てみようか」
【ポイント】
落ち着いてきたら、全部をやり直すのではなく、難しかったところだけをゆっくり見せるのがおすすめです。
子どもが「全部ダメだった」と感じないように、できていた部分はそのまま認めながら支えると、また取り組みやすくなります。
「やって」と親に頼ってきたとき
子どもに「やって」と言われると、手早く進めるために代わりにやりたくなることもあります。
でも、ここで全部やってしまうと、「困ったら親がやる」が当たり前になりやすくなります。
そんなときは、全部ではなく、次の一歩だけ手伝う意識がおすすめです。
【おすすめの声かけ】
「どこが難しかった?」
「最初だけ一緒に見てみようか」
「この部分をゆっくりやってみるね」
「次はここ、自分でやってみる?」
【ポイント】
親が全部をやってしまわず、子どもが続けられるところを残すことで、「手伝ってもらった」ではなく「自分でできた」という気持ちを持ちやすくなります。
完成したとき
完成したときは、子どもにとってうれしい瞬間です。
だからこそ、親の声かけも、結果だけを大きく評価するより、子どもの中にある達成感を言葉にして返すのがおすすめです。
【おすすめの声かけ】
「プロペラが飛んだね」
「最後まで自分でやっていたね」
「何回も見直していたね」
「自分でできたのがうれしいね」
「自分で気づけたね」
【ポイント】
こうした声かけは、親が評価するための言葉というより、子どもの頑張りや気持ちに寄り添う言葉へ変換して返す言い方です。
その積み重ねが、自信につながっていきます。
ついやりがちだけど、少し意識したい関わり方

家庭で子どもを見守っていると、よかれと思って、つい先回りしてしまうことがあります。
たとえば、すぐに「違うよ」と教えたくなったり、困っている様子を見ると代わりにやってあげたくなったり、完成したときにたくさんほめたくなったりすることです。
どれも、子どもを応援したい気持ちから出る自然な関わり方です。
ただ、こうした関わりが続くと、子どもが自分で考える前に、親の答えや反応を待つことが増えてしまうことがあります。
また、子どもがじっとしていると、「止まっているのかな」「困っているのかな」と感じて、つい声がけしたくなることもあるでしょう。
でも、そのあいだに子どもは、どう作るか考えたり、説明書と見比べたりしながら、自分なりに進めようとしていることがあります。
一見何もしていないように見える時間も、実は大切な学びの時間です。
最初から、いつも理想どおりの声かけができるとは限りません。
「今、少し先回りしすぎたかな」と気づいたときに、次は少し待ってみる。
そんな小さな意識の積み重ねが、関わり方を少しずつ変えていきます。
家庭で取り入れやすい工夫

モンテッソーリ的な関わり方は、声かけだけで決まるものではありません。
子どもが取り組みやすい環境を整えることも、とても大切です。
たとえば、パーツを出しやすく戻しやすいようにしておくこと。
説明書を広げやすい場所を作ること。
途中でやめても、また再開しやすい状態にしておくこと。
それだけでも、子どもは「自分で始める」「自分で戻す」をしやすくなります。
また、最初から難しい回路に挑戦するより、まずは成功しやすいものから始めるのもおすすめです。
少し頑張ればできそう、というくらいの難しさのほうが、子どもは前向きに取り組みやすくなります。
※子供部屋の環境・おもちゃの収納に迷ったらこちら
まとめ|電脳サーキット®は「できた!」を育てる関わり方で変わる

電脳サーキット®で大切なのは、ただ正しく組み立てることだけではありません。
試して、迷って、見直して、自分でできたと感じること。
そこに大きな学びがあります。
親ができるのは、先回りして答えを渡すことではなく、子どもが自分で気づけるように支えることです。
すぐ直さず、まず見る。
必要なときだけ短く示す。
結果だけでなく、取り組み方を見る。
そうした関わり方は、電脳サーキット®の時間を、ただの遊びではなく、自分で考える力を育てる時間に変えてくれます。
家庭でモンテッソーリの考え方を取り入れるというと、少しハードルが高く感じるかもしれません。
でも、最初から完璧を目指さなくて大丈夫です。
「すぐ答えを言わずに少し待つ」
「難しいところだけを見せる」
「できた結果より、頑張っていた過程を見る」
まずは、この中のひとつからでも十分です。
そんな小さな積み重ねが、子どもの「またやってみたい」を育てていきます。
※電脳サーキットの選び方についてはこちら
※年齢別のおすすめ知育玩具はこちらの知育玩具名品館コラムから
